妊活中に甘酒は飲んでいい?米麹・酒粕の違い、栄養、注意点をやさしく解説

妊活

妊活中に甘酒が気になる理由

甘酒は「飲む点滴」と呼ばれることがある

甘酒は、昔から日本で親しまれてきた飲み物です。

やさしい甘さがあり、寒い日に温めて飲むとほっとします。

最近では、美容や健康によいイメージから、妊活中の飲み物として気になっている人も多いでしょう。

甘酒は「飲む点滴」と呼ばれることがあります。

これは、甘酒にブドウ糖やアミノ酸、ビタミンB群などが含まれることから広まった言葉です。

ただし、本当に点滴と同じ働きをするわけではありません。

体調不良を治す薬でも、妊娠しやすくする特別な飲み物でもありません。

妊活中に大切なのは、甘酒だけに期待しすぎないことです。

妊活には、年齢、排卵、卵管、子宮、精子の状態、睡眠、体重、ストレス、持病など、たくさんの要素が関係します。

甘酒は、その中で食事や水分補給を少し楽しくしてくれる飲み物のひとつです。

文部科学省の食品成分データベースでは、甘酒は「し好飲料類」のひとつとして掲載されています。(fooddb.mext.go.jp)

つまり、栄養がある面はありますが、基本的には日常の飲み物として考えるのが自然です。

妊活中は、食事を抜いて甘酒だけを飲むような使い方はおすすめできません。

体には、たんぱく質、鉄、葉酸、亜鉛、ビタミンD、カルシウム、脂質、炭水化物など、いろいろな栄養が必要です。

甘酒は、朝食に少し足したり、甘いお菓子の代わりにしたりする程度が取り入れやすいです。

「これを飲めば大丈夫」ではなく、「食生活を少し整える助け」と考えると、妊活中でも安心して続けやすくなります。

米麹甘酒と酒粕甘酒の違いを知る

甘酒には、大きく分けて米麹から作るものと、酒粕から作るものがあります。

妊活中に飲むなら、この違いを知っておくことがとても大切です。

米麹甘酒は、米麹とごはんや水を使って作られることが多いです。

米のでんぷんが麹の力で分解され、自然な甘さが出ます。

文部科学省の資料でも、甘酒は通常、米麹、米飯、水を混ぜ、50〜60℃で保温して糖化させて作る日本古来の飲料だと説明されています。(mext.go.jp)

米麹甘酒は、商品によってはアルコールを含まないものが多く、妊活中でも選びやすいタイプです。

ただし、すべての商品が同じではありません。

必ず「アルコール0%」「ノンアルコール」などの表示を確認しましょう。

一方、酒粕甘酒は、日本酒を作るときに残る酒粕を使って作ります。

酒粕にはアルコールが残っている場合があります。

家庭で酒粕甘酒を作るときに加熱しても、アルコールが完全になくなるとは限りません。

妊活中は、妊娠している可能性がある時期があります。

排卵後から生理予定日までの間は、まだ妊娠に気づかないこともあります。

そのため、妊娠しているかもしれない前提で飲み物を選ぶと安心です。

厚生労働省のe-ヘルスネットでは、妊娠中の飲酒は胎児への悪影響と関係し、妊娠中の飲酒率は0%を目標とした取り組みが必要だと説明されています。(kennet.mhlw.go.jp)

妊活中に甘酒を選ぶなら、まずは米麹甘酒でアルコール0%のものを選ぶのがわかりやすいです。

「甘酒」と書いてあるだけで安心せず、米麹なのか酒粕なのか、アルコール表示はどうなっているかを確認しましょう。

妊活中の甘酒の上手な飲み方

無理なく飲むなら1日コップ1杯程度から

妊活中に甘酒を飲むなら、まずは1日コップ1杯程度から始めるのがおすすめです。

体に良さそうだからといって、毎日何杯も飲む必要はありません。

甘酒には自然な甘さがあります。

その甘さのもとは、主に糖質です。

疲れているときにはおいしく感じますが、飲みすぎるとカロリーや糖分のとりすぎにつながることがあります。

特に、体重管理をしている人、血糖値が気になる人、多嚢胞性卵巣症候群などで食生活を意識している人は、量に注意しましょう。

甘酒は「健康に良い飲み物」というイメージがありますが、ジュースのように何杯も飲むものではありません。

小さめのコップに1杯を、朝や午後の間食に楽しむくらいが続けやすいです。

温めて飲むと満足感が出やすく、冷たい飲み物よりゆっくり飲めます。

ただし、熱くしすぎると飲みにくくなるので、ほどよい温度にしましょう。

甘さが強い商品なら、水や豆乳、牛乳で少し薄めてもよいです。

豆乳で割れば、たんぱく質を少し足せます。

牛乳で割れば、カルシウムも意識しやすくなります。

ただし、甘酒ラテのようにして飲む場合でも、砂糖やはちみつを追加しすぎないようにしましょう。

国立健康・栄養研究所の妊産婦向け食生活指針では、妊娠前から主食、主菜、副菜を組み合わせた食事を意識することがすすめられています。(nibn.go.jp)

甘酒は、この食事の基本を置き換えるものではありません。

朝食を抜いて甘酒だけにするより、おにぎり、卵、味噌汁、ヨーグルトなどに少し添えるほうが、妊活中の食事として整いやすいです。

甘酒は、がんばって大量に飲むものではなく、毎日の中に少し楽しみとして入れる飲み物です。

朝食や間食に使って栄養バランスを整える

甘酒は、そのまま飲むだけでなく、朝食や間食に使うこともできます。

妊活中は、食事を整えたいと思っていても、忙しい日や疲れている日は、料理をする気力が出ないことがあります。

そんなとき、甘酒をうまく使うと、甘いお菓子だけで済ませるよりは食事を整えやすくなります。

たとえば、無糖ヨーグルトに米麹甘酒を少しかける方法があります。

砂糖を入れなくても自然な甘さが出て、食べやすくなります。

そこにキウイやいちごを少し足せば、ビタミンCもとれます。

オートミールを甘酒と牛乳や豆乳で煮るのもよい方法です。

温かく食べられ、朝食として満足感があります。

バナナと甘酒と豆乳を混ぜてスムージーにすることもできます。

ただし、果物をたくさん入れすぎると糖分が多くなるため、コップ1杯程度にしましょう。

甘酒を料理に使う方法もあります。

肉や魚を甘酒に少し漬けると、やわらかくなり、自然な甘みがつきます。

砂糖の代わりに少量使うことで、やさしい味つけになります。

ただし、味つけに使う場合も量は控えめで十分です。

妊活中に特に大切な栄養素として、葉酸があります。

厚生労働省の基準では、妊娠を計画している女性、妊娠の可能性がある女性、妊娠初期の妊婦は、神経管閉鎖障害のリスク低減のため、通常の食品以外から葉酸を1日400μgとることが望ましいとされています。(mhlw.go.jp)

甘酒だけで葉酸対策ができるわけではありません。

ほうれん草、ブロッコリー、枝豆、納豆などの食品や、必要に応じた葉酸サプリも考えることが大切です。

甘酒は、妊活の主役ではなく、食事を楽しく続けるための脇役です。

上手に使えば、甘いものを楽しみながら食生活を整える助けになります。

甘酒を飲むときの注意点

酒粕甘酒のアルコールには注意する

妊活中に甘酒を飲むとき、いちばん注意したいのがアルコールです。

甘酒という名前でも、商品や作り方によってアルコールの有無が違います。

米麹甘酒はアルコールを含まないものが多いですが、酒粕甘酒にはアルコールが残っていることがあります。

酒粕は日本酒を作るときにできるものなので、もともとアルコールを含みます。

家庭で酒粕甘酒を作るときに加熱しても、アルコールが完全に飛ぶとは限りません。

「少しだから大丈夫」と思う人もいるかもしれません。

でも、妊活中は、妊娠に気づいていない時期が毎月あります。

そのため、妊娠している可能性がある前提で考えると、アルコール入りの甘酒は避けたほうが安心です。

厚生労働省の情報では、妊娠・授乳中はノーアルコールとされ、妊娠中の飲酒はおなかの胎児に悪影響があると説明されています。(mhlw.go.jp)

妊活中も、排卵後や生理予定日前などは、妊娠している可能性を考えて行動するとよいでしょう。

市販の甘酒を選ぶときは、パッケージをよく見てください。

「米麹」「アルコール0%」「ノンアルコール」と書かれているものが選びやすいです。

一方で、「酒粕使用」と書かれているものは、アルコール表示を必ず確認しましょう。

子どもや妊婦向けと書かれていない商品もあります。

外食や屋台、手作りの甘酒は、米麹か酒粕か、アルコールが残っているかがわかりにくい場合があります。

心配なときは飲まない選択も大切です。

妊活中は、我慢ばかりだとつらくなります。

でも、アルコールについては慎重に考えたほうが安心です。

甘酒を楽しむなら、米麹でアルコール0%のものを選びましょう。

糖分と飲みすぎに気をつける

甘酒はやさしい甘さが魅力ですが、その甘さには注意も必要です。

米麹甘酒の甘さは、米のでんぷんが分解されてできた糖によるものです。

砂糖を加えていない商品でも、糖質がないわけではありません。

「砂糖不使用」と書かれていると、いくら飲んでも大丈夫な気がするかもしれません。

でも、砂糖不使用でも甘酒自体に糖質は含まれます。

文部科学省の食品成分データベースでも、甘酒には炭水化物などの成分が含まれることが示されています。(fooddb.mext.go.jp)

妊活中は、体重管理や血糖値を意識する人もいます。

甘酒を毎日何杯も飲んだり、甘酒にさらに砂糖やはちみつを加えたりすると、糖分のとりすぎにつながることがあります。

特に、甘い飲み物を水分補給の中心にするのはおすすめできません。

水分補給は、水、麦茶、ルイボスティー、白湯などを基本にし、甘酒は楽しみとして少量飲むくらいがよいです。

また、甘酒だけで朝食を済ませるのも避けたいところです。

甘酒には栄養がありますが、たんぱく質や鉄、葉酸、カルシウムなどを十分に補えるわけではありません。

妊活中の体には、いろいろな栄養が必要です。

主食、主菜、副菜をそろえることが基本です。

主食は、ごはん、パン、麺などです。

主菜は、肉、魚、卵、大豆製品などです。

副菜は、野菜、きのこ、海藻などです。

そこに甘酒を少し足すと、無理なく楽しめます。

たとえば、朝食に卵と味噌汁を食べ、甘酒を少し飲む。

午後のおやつに、甘酒ヨーグルトを食べる。

このくらいなら続けやすいです。

妊活中は「体に良いもの」をたくさん集めたくなる時期です。

でも、本当に大切なのは、量よりバランスです。

甘酒は、妊娠を約束する魔法の飲み物ではありません。

アルコール0%を選び、糖分に気をつけながら、食事全体の中で上手に楽しみましょう。